芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年2月9日木曜日

こんにちは。今日のつくばは晴れです。少し温かい日差しが刺すようになりました。筑波大学の教育研究科芸術科教育コースの授業では、23年度、新しい試みとして、対話型鑑賞の更なる可能性や、美術教育への質的研究の可能性などを検討してきました。

■昨日の授業について
 昨日の芸術科教育実践演習では、3月末の新潟大学で開催される美術科教育学会の研究発表の準備のため、パワーポイント作りが始まりました。研究の題目は「他教科教員志望学生が美術教育に抱く問題意識の質的考察」です。美術教科以外の教員志望の学生さん達が、美術教科に対して、どういう問題意識を持っているのかを調査し、分析した研究です。芸術科教育コースの三人の院生の方々の共同発表となります。院生さん達にとって、初めての学会発表となりますので、先生の助言・示唆を受けながら、準備を進めています。
 一年間、この授業では、美術教育への質的研究の実用化と可能性について検討を続けてきました。質的研究の意味を簡潔に述べますと、数や量などの数値の統計を分析する量的研究では、分析しきれないものを対象とする研究分野、といえます。非常に曖昧な言い方で申し訳ないのですが、実際、質的研究の専門分野の方でも、一言で質的研究の意味を述べることは困難とされているようです。

 ■パワーポイント作り
 現在、学会が作成する概要集へ集録するための研究概要が出来上がっており、この内容を基に、パワーポイントの研究目的や背景・研究方法・研究結果などを共同で作成することになりました。実際の口頭発表は二十分間発表、五分間質疑応答となります。実際にパワーポイントを作ってみると、様々な課題点が見つかりました。1)調査結果を分析したモデル図の字が、今一、離れた所からは見にくい点。(レジュメにして、配布することになりました)2)文章をパワーポイントへ移行した際、口頭発表されるため、ある程度、文章を口頭化しておかないと違和感がある点。3)質疑される内容を、ある程度、想定してパワーポイントを作成する必要がある点。4)全ての調査結果と分析内容を公開することは時間制限上、不可能なため、代表となる例を選び、公開しなければならない点。などです。
 二月中には、一度、学内において事前の発表練習がありますので、今、集中して準備を進めています。