芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年5月10日木曜日

芸術科教育研究A(3回目)がありました。

こんにちは。火曜日には、芸術科教育研究A(3回目)の授業もありました。この授業は、院生(修士課程)の方々に学位取得のための研究内容を発表して頂き、受講生のみんなで助言などを行うものです。  この日は芸術支援の方による、“アートマップ”の研究の内容が発表されました。アートマップは、直訳しますと芸術(美術)に関する地図ですが、ここでは、地域に点在する芸術作品の位置を示す他、地域住民が“アート”と定める場所や隠れた作品の位置を示す地図を意味します。実際に、このアートマップを活用し、参加者を募り、東京の大森町において町歩きが行われました。この研究をされている院生の方も、実行委員として参加されております。  以下、レジュメから研究背景と目的・方法を抜粋させて頂きます。 ○仮題「『Oomori Art Map』による住民の地域芸術文化振興に対する意識調査」 ■研究背景  近年、アートもメデイアというフィルターを介すことで、情報選択の最初の段階で、話題性・先見性のあるものが優先され、選択肢が自然と狭まってきていると考えられる。無意識のうちに取りこぼしている情報の中には、最も身近な地域芸術文化に関する情報も多く含まれていると思われる。そのような状況の中で、人々の地域芸術文化に対する意識や関心とはどのようなものなのか。両者の関係性を考察するにあたり、アートマップという媒体が一つの重要になると考えた。 ■研究目的 1 アートマップの制作を通じ、地域住民が地域のどのようなものを、どのように“アート”と定義付け取捨選択を行っているのかを調査することで、その地域に内包されている“アート”の実態を明らかにしていく。 2 アートマップが地域の芸術文化と地域住民を繋ぐ媒体としてどのように機能するのかを検証し、今後のアートマップの有効性を提示していく。 ■研究方法 1. 各種資料や文献調査から、マップの機能や意義を探る。 2. アートマップ「Oomori Art Map」制作に関わる地域住民への“アート”に対する意識調査(フィールドワーク調査・インタビュー調査)。 3. 制作したアートマップを用いた「まち歩き」の実施、及び参加者へのアンケート調査(及びインタビュー調査)。 4. 公共施設・各文化関連施設関係者への地域“アート”に対する意識調査及びアートマップ活用に関する調査(インタビュー調査) 以下略