芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年11月12日月曜日

芸術科教育研究A/ 10月16日(火),10月30日(火)、11月6日(火) 

芸術科教育研究Aの授業が, 10月16日(火),10月30日(火)、11月6日(火)の3日間あり4人の院生の方に研究内容を発表して頂きました。以下にレジュメから目的などを抜粋したいと思います。 ●「ファッション分野の展覧会における美術館教育」 研究目的/近年、美術館ではファッション分野の展覧会が増えている傾向にある。ファッションだけでなく複数の領域にまたがる展示など、様々な展覧会の形が存在する。以下、ファッション分野の展覧会をファッション展と表記する。  ファッション展で行われている教育普及活動は、美術展覧会と同様に講演会やワークショップなどである。しかし,美術館でのファッション教育という研究はあまりされてこなかった。また、ファッションデザイナーやファッション関係者を講師に招いて教育普及活動事例が多くあるため、どのような傾向があるのか事例をもとに検証していく。 ●「アートを通した幼児教育の可能性」 目的/日本の幼児教育における「子どもの表現」の発展をはかる。アートという視点を通して、社会的にあまりその奥深さが認識されていない「幼児教育」の価値を示す。論点/1.レッジョ保育がイタリアからアメリカに移入された時、実践者の間で一番違和感をもたらした問題となった点は何か?日本の場合はどうなのか?2.日本の現行の幼稚園教育要領・保育指針との協合性、あるいは不協合性はあるのか?3.結局、日本の我がレッジョ保育から学べることは何なのか?4.優れた幼児教育と言われているが、イタリアでの中学高校レベルではどうであろうかという疑問→成長した彼らはどのようになっているのか? ●「アートプロジェクトにおけるステークホルダー間のコーデイネート機能について」(*ステークホルダーとは、ここでは、プロジェクトにおいて異なる職務を持つ者同士を繋げる役割を果たす人物を指します)研究目的/アートプロジェクト運営組織の持続可能性を高める役割としてのアートNPOの視点から、アートプロジェクトにおけるステークホルダー間のコーデイネート機能について考察する。研究方法/1.先行研究、各種文献、資料からの考察。2.インタビューに基づく分析。 ●「第三章 モルデイブにおける美術教育実践:活動記録の質的分析」(*執筆中の修士論文の一部)本章の目的/モルデイブでの実践の様子を書き留めた「活動記録」を分析することにより、当時の状況を明らかにすること」/分析の視点 活動記録の視点には、筆者の主観が相当に含まれており、それらを実践における「客観的な事実」として分析するのはほぼ不可能であった。そこで、「記述には筆者の主観が含まれている」=「実践における状況や事象に対する筆者の解釈である」という前提のもとに分析を行うことで、分析そのものの信憑性を保とうと考えた。