芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年10月21日日曜日

芸術科教育研究(9月25日 第4回目)

今回の芸術科教育研究では、院生2年生の方で、修了のための中間評価を控えた方に発表して頂きました。以下、レジュメを基に、要旨をご紹介します。 題目「開発途上国における美術教育開発に関する質的研究—モルデイブ共和国での実践を事例としてー」 背景/途上国における教育の整備・発展をめざす目的で行われる教育開発研究において、美術教育の分野が積極的に取り扱われることはこれまでなかった。そのため、途上国の美術教育について、「模写中心」「教材がない」などある程度の推測は出来ても、その実情はあまりよく知られておらず、どのように支援すればよいかということに関しても、全く触れられてこなかった。そもそも、教育開発研究自体、途上国の実態やその背景にまで探るような事例研究は一般的ではなく、その本当の姿が十分に明らかにされているとはいえない。しかし、フイールドに長く身を置き、その土地の社会や文化をよく知る者のミクロな視点は、各々の文化の影響を直接受ける「美術」「美術教育」を考察する上では、特に重要であると捉えている。 研究の目的/1.開発途上国における美術教育開発の実態を、各種文献・資料より明らかにし、その背景要因について考察すること 2.モルデイブにおける教育実践の質的分析を通して、途上国の美術教育改善およびその支援の可能性を考察すること 研究方法/1.先行研究、各種文献・資料からの考察 2,筆者の実践記録に基づく質的分析及び考察