芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年7月2日月曜日

芸術鑑賞論Aの授業(10回目/1学期終了)がありました

先週の火曜日、芸術鑑賞論Aの授業が終わりました。最後に、受講生お一人お一人が各自作品を選び、鑑賞文をA4紙により作成し、授業内で発表して頂きました。以下、7つの鑑賞文の題目・扱った作品・内容について記しておこうと思います。 ■(1)題目「真に迫る最期の情景」 作品○ミレイ[オフィーリア](絵画) 作者ミレイの生い立ち、作品が描かれた際のエピソードを記し、画中に描かれた花の花言葉の意味を調べ、作品の悲劇的な主題との関連性を解釈しています。 ■ (2)題目「こだわりのルール」 作品○戸来貴規[日記](オブジェ)作品の素材や作品の構造を分析し、作者の生い立ちや作品にまつわるエピソードを記し、それらを基に、制作時、作者がどのような心象状態であったかを解釈しています。 ■(3) 題目「題目なし」 作品○小川于銭「水魅戯」(水墨画) 作品の中に描かれたモチーフの様子を分析し、作者の水墨画表現の様式の説明、そして、制作の当時起きた関東大震災と作品のテーマとの関連性を解釈しています。 ■(4) 題目「日常のワンシーンを描く」 ○ホッパー「日曜日」(絵画) 作品に描かれたモチーフや作品タイトルと主題との関係を記し、作者の絵画表現の様式について説明した後、作品を映画や映像のワンシーンに喩え、作者の残した言葉との関係も交え、作品の意味を解釈しています。 ■(5)題目「ダークで、キュートな風刺画」 ○ゾーバ「じゃがいも倉庫へ」(絵画)作品のモチーフを記述し、作品全体のモチーフ同士の関係からストーリーをつくり出し、作者の生い立ち、作品の制作時のエピソードと時代背景を記した後、作者が当時の社会の様子を描き記したのではないかと解釈しています。 ■(6)題目「果ての果ての輝く生命を求めて」 ○草間彌生「果てしない人間の一生」作品のジャンルが何なのか問題点を提起し、作者の生い立ちと作風への影響、作品タイトルと作品のモチーフとの関係性、作品の形式の分析、作者の作った詩の言葉と作品に描かれたモチーフとの関係性が解釈されています。 ■(7)題目「題目なし」ジャコメッリ「死が訪れて君の眼に取って代わるだろう」(写真)作者の生い立ちと作風、作品制作時の時代背景を交え、作品内に写された二つの大きな対比関係を分析し、作品の意味について解釈しています。