芸術科教育コースによるブログです。授業内容や学校生活の様子などを更新していきます。

2012年7月4日水曜日

芸術科教育特講(10回目/1学期終了)の授業がありました

先週の水曜日になりますが、芸術科教育特講の1学期の授業が終わりました。今学期は、『はじめての質的研究法 教育・学習編』(東京図書)の各章を毎回の授業で講読しデイスカッションを重ねながら、美術科教育の研究分野への質的研究法の活用について検討してきました。一学期の最期の授業では、受講生の方が最も重要と思えた章をとりあげ、自分の研究分野にどのように役立てることができるのか、その可能性について発表して頂きました。  お一人の方は、「第8章 教室談話を介した学習の変容過程の記述分析から」を基に、ご自身の特別支援教育の授業を研究する際のリサーチのための指標として検討されていました。注目されていた点は、授業中の生徒の発話を調査する際、教師の学習支援活動が生徒の発話行為に影響を及ぼす、という所です。また、もう一人の方は、「第5章 質的・量的分析を組み合わせた仮説生成より」から、気になる専門用語を取り出して注目し、あまり多くの研究方法を一つの研究において多様するべきではなく、一方法を根気よく用いることが必要であると結論付けていました。